個人プレイヤーが「中国市場」を避けるべき絶対的な理由
個人プレイヤーが「中国市場」を避けるべき絶対的な理由
巨大なパイが魅力の中国市場。
「人口13億人の1%のシェアでも取れれば1億人」
越境ECを行うような人なら、このような売り文句は誰もが一度は聞いたことがあるでしょう。
確かにその気持ちもわかりますが、個人プレイヤーや小規模事業者には明確に「ノー」を提示します。
なぜか?
現在の中国市場は、完全な「大文字の資本」と「メーカー直結」のゲームへと移行してしまったからです。今回は現場のリアルな推移をお伝えします。
「総代理権」が通用した過去の市場
以前の中国マーケットでは、いかにメーカーや商品の「総代理権」を得るかが最もフォーカスされていました。
極論を言えば、一次卸でなくても、二次・三次卸のポジションでさえ「総代理権を持っている」と主張すれば、中国での販売代理を騙ることができた時代があったのです。
その反面、勝手に自社の中国代理を名乗られていたという経験を持つ日本企業は多くあるはずです。
しかし、ご安心下さい。
現在ではそんな無法地帯で「利益を抜く人」はもう存在しません。
大手プラットフォームが突きつける「直接契約」の壁
現在TmallやJD(京東)といった中国の大手オンラインストアでは、規制が極めて強化されています。
具体的には、メーカー自身、あるいはメーカーと「直接契約」を結んでいる卸売業者以外からの出荷では、商品を出品することすらできないケースが出てきました。
いいですか?もう一度言いますね。出品の審査が厳しいのではなく、出品「すら」できないのです。
これは、プラットフォーム運営側自体が偽物商品を徹底的に排斥するため、出荷元からの絶対的な信頼性を求めているからです。
メーカーや正規契約会社が出荷する商品こそが「本物の確率が高い」と判断される、真っ当ですが極めてハードルの高い市場へと移り変わりました。
商標登録は「安心」ではなく「必須の入場券」
同時に、中国国内での商標登録の確認を求められるケースも急増しています。
商標が登録されているということは、トラブルが少なく、中国市場にとっても安心できる商品という認識の表れです。
もちろん、法律上は商標がなくても商品展開自体は可能かもしれません。しかし、大手ネットモールで戦うのであれば、もはや商標登録は「必須」と言っても過言ではありません。
【代替手段の排除】個人は「他国」の越境ECを狙え
中国市場の最大の特徴は、ルールと規制がある日突然に超加速で変更される点にあります。
自社製品を守るための商品名や会社名の登録は最低限の備えです。しかし、莫大な資金と直接のメーカー契約がない個人プレイヤーが、この土俵で戦うのは典型的な失敗構造です。私自身、中国現地のビジネスパートナーと連携していますが、それでも個人レベルの新規参入にはリスクが高すぎると判断します。
だからこそ、我々のようなリソースの限られたプレイヤーが狙うべきは中国市場ではありません。東南アジアなど、個人の機動力が活きる「他国」の市場です。
戦う場所を間違えないこと。それが「越境の論理」です。