日本のIPではShopee台湾で検索すらできない——NordVPNを越境ECの実務で使った記録
NordVPNを契約して4日、越境EC(Shopee輸出)の実務で使った記録です。
用途は2つあります。
1:販売国のIPアドレスでShopeeの検索結果や商品ページが現地の買い手にどう見えているかを確かめる現地リサーチ
2:出張やカフェ作業など外出先の公共Wi-Fiで業務の通信を保護することです。
契約してから実際の使用感までを順を追って書いていきたいと思います。
まず結論から。。。Shopee台湾は日本のIPアドレスからでは検索・および商品閲覧ができませんでした。
何のために契約したか
VPNを勧める記事は多くありますが、個人セラーの実務で具体的に何に使うのかは案外書かれていないように感じます。私の場合は次の2つでした。
1つ目は、Shopeeの販売国(台湾・東南アジア)の買い手が、実際にどんな画面で商品を選んでいるかの確認です。
日本のIPアドレスから見える画面と、現地のIPアドレスから見える画面は異なる場合があります。具体的には検索結果の並びや、表示される送料、キャンペーンバナーなどが変わります。自分の扱うジャンルが現地でどう並ぶかは正直現地のIPで見ないと分かりません。
2つ目は、外出先の通信の保護です。
私事ですが出張やカフェでの作業など、公共のWi-Fiで業務のやり取りをする機会が増えてきたため、これが契約のきっかけの一つになりました。
なぜリサーチにVPNが要るのかという理屈そのものは、越境リサーチとVPNの論理でも整理していますので是非ご確認下さい。この記事はその実践編のようなポジションです。
用途1——販売国のIPでShopeeの「現地の見え方」を確かめる
手順は単純です。
- NordVPNのアプリを開き、サーバーの国を選ぶ(今回は台湾を使いました。切り替えはワンタップで終わります。)
- 接続を確認してから、ブラウザでShopeeの該当国サイトを開く
- 自分の扱うジャンルの検索結果と、並んでいる商品ページを見る

やってみて分かったことは、表示の違い云々とはまた異なった問題でした。
日本のIPアドレスのまま開くとShopee台湾はトップページまでは表示されます。
しかし検索をかけた際、および表示されている商品をタップした瞬間に会員登録画面へ移動させられ(下の画像)それ以上先に進めませんでした。「戻る」や「更新」「他の商品」を選んだとてこの登録画面を突破することはできませんでした。

しかし台湾サーバーに切り替えて同じ操作をすると、登録画面は出ませんでした。
検索も商品詳細の確認も、そのまま進められます。トップページの見た目自体には、今のところサーバーによる差は確認できていません。ポップアップも同じです。


つまり「現地の買い手が商品を選んでいる売り場」は、日本のIPからは入り口までしか見られません。トップページだけ比べると差が分からないため、リサーチができているつもりになりやすい構造です。ここからわかることは現地IPは表示を整える道具ではなく、売り場への入場券に近いものであると考えられます。
実はこの登録壁はShopeeに限った話ではありません。
中国のプラットフォームであるタオパオやTmallを日本から開いたときに登録画面へ飛ばされるのと同じ動きです。ちなみに台湾サーバーからタオパオを開いた場合も登録画面に移動したので、中華圏ECの壁はまた別の条件で動いているようです。
ここは引き続き検証ですね。
なお、中国本土のIPアドレスは一般向けVPNではほぼ取得できません。中華圏向けの見え方を観察したい場合は、台湾・香港のサーバーで代替するのが現実的です。NordVPNはどちらの地域にもサーバーがあります。
注意点として、Shopeeセラーセンターへのログインなどアカウントにかかわる操作は日本のIPのまま行い、VPNは「買い手側の見え方確認」に限定して使っています。
用途2——出張先やカフェ作業の公共Wi-Fiで通信を保護する
ホテルや駅、カフェのフリーWi-Fiは、パスワードなしで誰でも接続できる=不特定多数と同じネットワークに乗ることになります。
仕入れ先とのやり取り、管理画面へのログイン、決済まわりの操作をそのまま流すわけにはいきません。私の場合、外で作業する場合にはオフライン作業に徹していましたが、どうしてもネットに繋がないといけない場面が増えてきたためVPNを導入するに至りました。
使い方はスマホとPCにアプリを入れておき、Wi-Fiに接続したらVPNをオンにするだけです。接続はワンタップで、待ち時間はほぼありません。
一つだけ順番のコツがあり、無料Wi-Fiの同意画面(接続時にブラウザで開くページ)を先に済ませてからVPNをオンにします。VPNが先だと同意画面が開けず接続に失敗することがあります。

実際、この記事の下書きもカフェの無料Wi-FiにVPNを通した状態で書いています。オンにしたときの待ち時間はなく、ページを開く際に一瞬のラグを感じることはありますが、作業が止まるような場面はありません。使い始めてから切断も発生していません。
契約から使い始めまで
契約の流れは、
公式サイトでアカウント作成→プランと期間の選択→支払い→アプリのダウンロード→ログイン、、、です。
ただ一点だけつまずいたポイント?があります。
iPhoneの初期設定で「VPN構成の追加」を許可しても設定が保存されませんでした。そのままiPhoneの設定画面へ移行するだけで、本来自動的にアプリへ戻るはずが手動で戻らねばならず、アプリへ戻っても再度も許可を求められる状態になったのです。
そこで本体を再起動してみたところ、パスコード入力画面へ移行(右画像)し、自動的に設定が完了しました。そこから問題なく動いています。
もし同じ症状が出た場合には設定をいじる前にまず再起動を試すことをおすすめします。


プランは複数ありますが、この記事の用途(現地リサーチと通信保護)だけならベーシックプランで足りると思います。VPNの機能自体は上位プランとは差分ありません。
私はベーシックの1ヶ月契約を選びました。長期契約のほうが月額は確実に下がるのですが、まず自分の用途で使えるかを確かめてから決めたかったので月単位での契約としました。
プランに関しては30日間の返金保証があるので、どのプランが合うのかを使ってみてから判断するのも良いと思います。
使ってわかったこと
現在までの使用で分かった範囲を並べます。
- 時間:接続・サーバー切り替えとも待ち時間はほぼない。「接続中」の表示を眺める時間すらなかった
- 速度:一瞬のラグを感じることはあるが実用上の不満はない。カフェWi-Fi+VPN経由で記事の下書き程度なら問題なく使える、ブラウジングも気にならない
- 安定性:切断は今のところ一度も発生していない
- 一番の収穫は速度でも安定性でもなく、「日本のIPでは現地の売り場に入れない」という事実が確認できたこと。リサーチ用途でのVPNは、あれば便利ではなく、ないと始まらない
どんな人に向くか
実際に使った範囲での判断です。
- 向いている: 海外プラットフォームの商品リサーチを行いたい方には必須。販売国からの見え方を自分の目で確かめたい個人セラーの方。外出先・出張先で業務の通信をする機会がある方。
- なくても困らない: 国内販売のみで、作業も自宅の固定回線で完結している方。
私の用途ではリサーチ用の「観る国を切り替える道具」と、外での「通信の保護」を1つで済ませられる点が契約の決め手となりました。
サーバーの対応国や現在の料金、その他サービスなどは公式サイトにてご確認下さい。
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