【生存戦略】「正規ルート」という名の最強の防具

前回は、海外市場(越境EC)がいかに「個人の無防備なセラー」を飲み込む魔境であるかをお話ししました。
読者の中には「もう諦めようか」と意気消沈している方もいるかもしれません。

しかし誤解しないでください。
私は「海外輸出は稼げない」と言っているわけではありません。

「丸腰で戦えば即死するが、装備を整えれば勝ちの目は作れる」

これが私が20年間で学んだ真理です。
激化する海外市場で生き残るための「生存戦略=正規ルートの構築」についてお話しします。


地雷原を歩くような危険な個人輸出ビジネスとリスクのイメージ

「一瞬」で消えるショップ・消えないショップ


日本の量販店やECサイトで安く仕入れ、海外のプラットフォームに高値で並べる。
この単純な「横流し」スタイルの寿命は、極めて短いのが現実です。

なぜか?
それは、あなたのビジネスに「権利(正当性)」がないからです。

昔とは異なり、現在の海外のプラットフォームはコピー品や偽物の販売にものすごくシビアです。

メーカーからの「知的財産権侵害」の通報はもちろん、最終消費者からの「本物かどうか疑わしい」という通報一つでアカウントが凍結される可能性を持ちます。

現在の中国では日本とは比べようのないほど消費者は守られています。

いくら「攻撃力(出品数)」があろうが「防御力(販売権)」が怪しければ存在自体が危ぶまれると言うことです。

もはやビジネスではなくいつ爆発するかわからない地雷原を歩いているに過ぎません。
虚偽通報の際に対応できなければその商品を取り扱うことは諦めた方が良いです。

現地のパートナー:
「こっちの巨大プラットフォーム(TmallやJDなど)で生き残っているのは『身元』がハッキリしている店だけ。しっかり身元を証明しないと新規参入すら難しい」


ビジネスを攻撃から守る頑丈な盾と防御でもある契約のイメージ

「正規ルート」という名の最強の盾

では、どうすればアカウントを守れるのか。
答えはシンプルです。

横流し販売するのではなく「正規の流通ルート(メーカー公認)」を通すことです。

具体的にはメーカーや正規代理店と直接契約を結び「販売許可」を得ること。
これができれば安心して販売できます。逆に許可もないまま販売行為を行うことはやめておくべきです。

「正規ルート」がもたらす3つの特権

  1. アカウントリスクの消滅
    「販売許可証」があれば、プラットフォームからの真贋調査もクリアしやすくなります。
  2. 価格競争からの離脱
    仕入れ値が安定し、不当な安売りに付き合う必要がなくなります。
  3. 巨大市場へのパスポート
    信頼性が担保されれば審査の厳しいRED(小紅書)やTmallといった多くのユーザーがいる本丸へ出店する道が開けます。

「転売屋」から「正規販売店」へ。このプロセスこそが生存のための必須条件です。


個人の力を拡大し補完するビジネスツールやシステム

すべてを「自力」でやる必要はない

「メーカーと直接契約? 個人にできるわけがない」
個人でもできます。

「実績のない個人がいきなり大手メーカーに電話をしても門前払いでは?」
なぜいきなり大手に?規模は小さくても協力してくれるメーカーさんはたくさんおられます。

まず商品のリサーチを行ってください。
大手の商品であればあるほど市場には向いていないパターンがあることがわかります。安直な言葉になりますが、掘り出し物という存在はいつも出てきます。常に消費者の需要を叶えるためにメーカーさんは商品を開発し、ブラッシュアップし続けてくれています。

まずはメーカーさんから直接仕入れできるサービスや、正規の卸ルートを提供してくれるプラットフォームを活用し「擬似的な正規ルート」を構築してみることが大切です。

NETSEA(ネッシー)

しっかりした土台は必要であるが、まず最初は小さな足掛かりから作ることが重要です。


まとめ:次世代のせどりは「誰と組むか」で決まる

海外輸出は個人の力技でどうにかなるフェーズは過ぎています。
これからの時代は「どの武器」を選び「どのルート」を通るか。その選択で生き残りが決まると言っても過言ではありません。やるからには長く続けることが自身にとっても、メーカーさんにとっても、ひいては最終消費者にとっても良い結果となるはずです。

次回はこのビジネスの「出口戦略」についてお話しします。

【次回予告】Vol.4:「ただの転売屋」で終わらない。未来を勝ち取るための「出口戦略」