海外フリマで売るならどこがいいか|Shopee・eBay・Etsy ほか6サイトを実用比較[2026年]
「海外フリマサイトで個人でも売れるのか」「どこから始めればいいか」
——この2つが、越境ECを検討し始めた方が最初にぶつかる疑問だと思います。
少なからず中国貿易に関わってきた身として正直に言うと、プラットフォーム選びで最初の成否の半分が決まります。英語力の問題でも商品力の問題でもなく
「どの市場でどのプラットフォームを使うか」というマッチングの問題です。
少しだけ私の身の上話をすると、私がまず初めに選んだのはShopeeでした。きっかけは中国での経済事情が悪くなり始め、発注が止まったことからです。
長年の取引先からの需要が変わり、出した結論は出口を変えることでした。
商品は手元にある。
なのであれば売り先を変えた方が早い=欧米より距離が近い東南アジア。
かつ越境ECの市場として成長しているのであればちょうど良いと感じShopeeを使い始めました。当時SNSでの露出も多かったこともあり、商品さえあれば始められると判断しました。
しかし実際に動かしてみると、想定と違う点もありました。インターフェースが英語基準であること、決済連携に想定外の手間がかかること。
「簡単そう」という最初の印象は、やや甘かったと言わざるをえません。。。
ただ、プラットフォームの選択自体は今も正しかったと思っています。東南アジア向けに個人が商品を売り出すとき、Shopeeは現時点で最も現実的な入口のひとつです。
本記事では、個人が日本から海外に売るための選択肢を整理します。比較だけでなく、実際に何が起きたかを交えてお伝えします。
比較表:主要プラットフォーム一覧
| プラットフォーム | 主な対応市場 | 初期費用 | 販売手数料の目安 | 難易度 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|---|
| Shopee | 東南アジア・台湾 | 無料 | 3〜10% | ★★☆ | アジア市場を最初の拠点にしたい人 |
| eBay | 全世界(米・欧中心) | 無料 | 10〜13%程度 | ★★★ | コレクター品・中古品・ホビーを売りたい人 |
| Etsy | 主に欧米 | 無料 | 6.5%+出品料0.2ドル/点 | ★★☆ | ハンドメイド・和雑貨・伝統工芸品を扱う人 |
| Amazon Global Selling | 北米・EU・アジア | 月額39.99ドル | 8〜20%(カテゴリ別) | ★★★★ | 大量販売・物流を自動化したい人 |
| メルカリ×Buyee | アジア・北米・欧州 | 無料 | 販売手数料10%+代行料 | ★☆☆ | まず国内感覚で試してみたい入門者 |
| Carousell | 東南アジア(SG・HK・MY) | 無料 | 無料〜数%(カテゴリ別) | ★★☆ | ブランド品・アニメグッズをアジアで売りたい人 |
以下で各プラットフォームの特徴と、私が現場で感じた実態をお伝えします。
1. Shopee(ショッピー)|私が個人輸出の起点として選んだ理由
Shopeeはシンガポール発のECプラットフォームで、台湾・マレーシア・タイ・シンガポール・フィリピン・インドネシア・ベトナムを主要市場とします。運営会社Sea Group(NYSE上場)の2025年度の流通取引総額(GMV)は1,274億ドル(約19.1兆円)、アクティブユーザーは約4億人、東南アジアで圧倒的なシェアを持ちます。
日本のセラーにとって最大のメリットは、固定費がゼロである点です。アカウント登録・月額費用・出品はすべて無料で、手数料は売れたときだけ発生します。翻訳ツールを組み合わせれば、国内販売の延長線上として運用できる設計になっています。
- 対応市場:台湾・マレーシア・タイ・シンガポール・フィリピン・インドネシア・ベトナム
- 販売手数料:3〜10%(市場・カテゴリにより変動)
- 配送:SLS(Shopee Logistics Service)を利用すれば日本国内集荷から現地配送まで一括対応
- 注意点:2025年7月以降、SLS+利用時に1.75%の手数料が上乗せされる改定あり。コスト計算は最新情報を確認すること
Shopeeの出店準備と実際の運用については、個人が越境ECを始めるならShopeeかTikTok Shopか|中国トレンドを東南アジアで売る手順に詳しくまとめています。また、出店前に読んでおきたい利用規約の実態についてはShopeeセラー登録前に利用規約を読んでみたもあわせてご覧ください。
2. eBay(イーベイ)|全世界190カ国、中古・コレクター品の強い味方
eBayは全世界190カ国以上で利用される老舗プラットフォームで、オークション形式と固定価格形式の両方に対応しています。日本の中古品が「Used in Japan」という付加価値を持ち、カメラ・フィルムカメラ・ゲームソフト・フィギュア・ヴィンテージ電子機器などが安定した需要を持ちます。
- 対応市場:全世界(米国・英国・欧州・オーストラリアが特に活発)
- 販売手数料:最終落札価格の10〜13%程度が目安
- 出品:月250件まで無料。超過分は1件あたり0.35ドル
- メリット:オークション形式を使えば、価格相場がわからない商品でも市場が適正価格を決めてくれる。希少品・絶版品に特に有効
- 注意点:アカウント評価(フィードバック)の積み上げが売上に直結する。最初の数十件は低価格で評価を稼ぐ期間と割り切ることが定石
3. Etsy(エッツィー)|欧米向けハンドメイド・和雑貨の専門市場
Etsyはアメリカ発のハンドメイド・ヴィンテージ・クラフト素材に特化したプラットフォームです。「大量生産品ではないもの」を求めるバイヤーが世界中から集まっており、日本の伝統工芸品・着物リメイク・昭和レトロ雑貨・陶芸・和紙製品などが特に好まれます。
- 対応市場:主に米国・英国・カナダ・オーストラリア・ドイツ
- 販売手数料:6.5%+出品料0.2ドル/点(出品から4ヶ月間有効)
- メリット:商品の希少性・ストーリー性が価格に反映されやすい。「Made in Japan」という付加価値が機能しやすい
- 注意点:商品説明・タイトルは英語必須。翻訳ツールで対応可能だが、Etsy検索での上位表示に慣れるまでに時間がかかる
4. Amazon Global Selling(アマゾン グローバルセリング)|北米・EUへの大量販売に
Amazonのグローバル販売プログラムを使うと、日本から米国・カナダ・ヨーロッパ各国・オーストラリアなどのAmazonマーケットプレイスに直接出品できます。FBA(フルフィルメント by Amazon)を利用すれば、現地倉庫に在庫を預けておくことでAmazonが受注・発送・カスタマー対応を代行します。
- 対応市場:米国・カナダ・英国・ドイツ・フランス・イタリア・スペイン・オーストラリアなど
- 月額費用:プロフェッショナルプランで月額39.99ドル(大口出品)
- 販売手数料:カテゴリにより8〜20%。FBA利用時は別途物流手数料
- メリット:物流の自動化により大量販売が可能。Amazonのブランド信頼性を活用できる
- 注意点:初期コスト・設定の複雑さともに他プラットフォームより高め。アカウント規約が厳しく、違反時の突然の停止リスクがある。最初の1プラットフォームとして選ぶのはおすすめしません
→ Amazon Global Selling 出品登録(公式)
5. メルカリ×Buyee|国内感覚のまま海外バイヤーに届ける入門ルート
国内メルカリに普通に出品するだけで、海外の購入者に商品が届く仕組みがあります。Buyeeなどの越境EC代行サービスがメルカリと公式連携しており、海外バイヤーからの注文を代行業者が受け、国内倉庫へ発送するだけで手続きが完了します。
出品者側に必要な追加対応はほぼなく、言語対応も海外発送手続きも代行業者が担います。アニメ関連・トレカ分野での需要が特に旺盛で、おもちゃ・ホビーカテゴリでは越境販売が売上の半数を超えるショップも出てきています。
- 対応市場:アジア・北米・欧州(Buyee経由)
- 費用:メルカリの通常販売手数料10%+代行手数料
- メリット:越境ECの入門として最もハードルが低い。既存の国内在庫・出品をそのまま活用できる
- 注意点:代行手数料が乗るため利益率は他プラットフォームより低くなりやすい。本格的な収益化には別プラットフォームへの移行が視野に入る
6. Carousell(カルーセル)|東南アジア特化、ブランド品・日本カルチャー需要が熱い
シンガポール発のCarousellは、シンガポール・香港・マレーシアなどで「東南アジアのメルカリ」として浸透しているフリマアプリです。日本のブランド品・アニメグッズ・ゲームソフト・ヴィンテージ衣料に対する現地需要が高く、購買力の高いシンガポール・香港を主市場とする点でShopeeと棲み分けができます。
- 対応市場:シンガポール・香港・マレーシア・フィリピンなど
- 費用:基本無料。プレミアム機能は有料オプション
- メリット:購買力の高いシンガポール・香港市場への直接アクセスが可能。SNS感覚の操作性でフォロワーを獲得しやすい
- 注意点:日本語対応が限定的。出品・交渉は英語が基本
プラットフォームを選ぶ3つの基準
6つのサービスを見た上で「どれから始めるか」を絞り込むとき、最も重視したい判断軸は次の3つです。
① 何を売るかで市場を決める
コレクター品・中古ホビー系ならeBay、ハンドメイド・伝統工芸ならEtsy、アニメグッズ・日本製品の新品中心なら東南アジア(Shopee・Carousell)という棲み分けがあります。「どのプラットフォームで売れそうか」から考えるより、「誰が・なぜ・どこで買うか」から逆算する方が、最初の選択ミスを防げます。
② 固定費ゼロで始め、手数料で学ぶ
越境ECの最初の壁は「運営してみなければわからないことが多い」点です。Shopee・eBay・Etsy・Carousellはすべて初期費用・月額費用がゼロのため、売れなければコストがかかりません。まず固定費のないプラットフォームで出品と配送のフローを身体で覚えてから、Amazonのような固定費のかかる大型プラットフォームに移行するのが現実的な順序です。
③ 1つで確認してから広げる
最初から複数のプラットフォームを並行して運営しようとすると、在庫管理・配送・問い合わせ対応が混乱します。1つのプラットフォームで売上の仕組みを理解してから次へ広げる方が、失敗が少なく学習効率も上がります。
Shopeeから始めることを私がすすめる理由
6つのプラットフォームを見てきた上で、個人が日本製品を海外フリマ感覚で売り始めるなら現時点ではShopeeが最も入口として機能します。
理由は3つあります。
第一に、固定費ゼロで東南アジアの4億人規模の市場にアクセスできること。
第二に、SLS(Shopeeの物流サービス)を使えば国際配送のノウハウがなくても出荷できること。
第三に、日本製品への需要が現地で根強く、「日本から直送」というだけでブランドになりやすいことです。
eBayはコレクター品・中古品に強みがあり、Shopeeと性質が異なります。
Etsyはハンドメイド・伝統工芸に特化しており、普通の日用品や雑貨との相性は限定的です。迷ったときの最初の一手はShopeeかeBayで、扱う商品の性質で選ぶのが合理的です。
Shopeeの具体的な出店フローと戦略については、Shopeeの出店設定ガイドとShopeeかTikTok Shopか|個人セラーの選択基準を参照してください。
→もし越境ECに参入する前に知っておきたいリスクがあれば越境ECで個人が失敗する3つの落とし穴にまとめています。
海外フリマサイトを使うなら通信環境も整えておきたい
加えてもう一つ、実際に運用を始めてから気づいた点があります。
海外プラットフォームのアカウントは、日本からのアクセス(日本のIPアドレス)の場合、アクセスできなかったり、アクセス結果が異なったりするという問題です。
具体的には、出品先の国のIPアドレスで自分の出品ページや検索結果を開くと、日本からは見えない現地向けの表示を確かめられます。この用途では販売国にサーバーがあることが条件で、東南アジア各国を広くカバーするNordVPN
のようなサービスが選択肢になります。リサーチにVPNが要る理屈そのものは越境リサーチとVPNの論理で整理しています。
私自身、中国に滞在している間、日本の市場をリサーチしていた際には中国のファイアウォールの影響で日本(世界)へのアクセスが制限されていました。時々繋がることもあるのですが、回線の重さで何度もタイムアウトした経験がありVPNを導入しました。
また逆に日本から海外へのアクセスの場合、日本のIPアドレスと現地IPアドレスでは表示される検索結果が異なることも確認されています。
市場リサーチの面からも越境ECを行う場合、VPNはネット回線の一部として必須のビジネスインフラだと今は感じています。
VPNの詳細については「越境ビジネスの通信リスクとVPN導入の必要性」にもまとめていますので、合わせてご確認いただければと思います。
まとめ:目的別の選択基準
- 東南アジア・台湾市場を開拓したい:Shopee(固定費無料・成長市場・日本製品需要あり)
- コレクター品・中古品・ホビーを世界に売りたい:eBay(全世界対応・オークション形式で相場を発見できる)
- ハンドメイド・伝統工芸・和雑貨を欧米へ:Etsy(付加価値が価格に反映されやすい専門市場)
- まず試してみたい:メルカリ×Buyee(既存の国内出品をそのまま活用)
- 大量販売・物流の自動化を目指す:Amazon Global Selling(上記いずれかで経験を積んでから)
越境ECは始めてみると思っていたより早く「どこに需要があるか」が見えてきます。
最初の1件が売れた瞬間に、国内と海外では全く別の市場が広がっていることを実感できます。まず固定費のかからないプラットフォームで、1つだけ出品することから始めてみてください。
国内転売から越境ECへの移行を検討している方は、転売が稼げなくなる構造的な理由も出発点として参考になります。
→また、越境ECで直面する資金管理の問題については、越境ECの現金仕入れ原則とクレジットカード運用論にまとめています。
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